ところをの用法と間違えやすいポイント|JLPT N2文法解説

ところをの用法と間違えやすいポイント|JLPT N2文法解説

「ところを」はJLPT N2で出てくる重要な文法項目です。ベトナム人やインドネシア人の実習生・技能実習生が職場や日常会話でよく間違えるポイントがあります。相手の状況に配慮しつつ、謝罪や感謝を表す丁寧な表現として身に付けたいですね。本記事では例文や使い方、間違いやすい表現との違いを詳しく説明します。

問題

おいそがしい _、もうしわけ ありません。

問題:おいそがしい _、もうしわけ ありません。の空欄に入る正しい表現はどれでしょう?職場での謝罪の場面でよく使われる表現です。

  1. ところに
  2. ところを
  3. ところが
  4. ところで

正解

正解はところをです。読みは「ところを」、意味は「~の状況にもかかわらず」という譲歩の意味を持ち、相手が忙しい中で迷惑をかけて申し訳ないという気持ちを丁寧に表現します。漢字は「所」で書くこともありますが、この文法では通常ひらがなで使います。

なぜこの答え?

「ところを」は「相手のある状況や状態にある中で、それにもかかわらず」という意味で使います。そこから、謝罪やお礼のときに「相手の状況に配慮して、それを踏まえた上で」の気持ちを強調できます。似たような表現に「ところに」「ところが」「ところで」がありますが、それぞれ意味が異なり混同しやすいです。「ところに」は単に「そのタイミングで」、「ところが」は話の逆接、「ところで」は話題転換を表します。ベトナム語やインドネシア語母語話者は「ところを」と他の表現を混同しやすく、職場で正しく使えないことが多いので教える際は文の意図と状況説明を具体的に示すことが大切です。

他の選択肢が違う理由

  • ところに(tokoro ni) – 「~のタイミングに」
    例文:
    電車が駅に着いたところに雨が降り始めた。
    (でんしゃがえきについたところにあめがふりはじめた。)
    電車が駅に着いたタイミングで雨が降り出した。
  • ところが(tokoro ga) – 「しかし、だが」
    例文:
    約束したのに、彼は来なかった。ところが、電話もしなかった。
    (やくそくしたのに、かれはこなかった。ところが、でんわもしなかった。)
    約束したのに来なかったし、電話もなかった。
  • ところで(tokoro de) – 「ところで、話変わりますが」
    例文:
    ところで、明日の予定は何ですか?
    (ところで、あしたのよていはなんですか?)
    ところで、明日の予定は何ですか?

例文

  1. 急いでいるところを、手伝っていただきありがとうございます。
    (いそいでいるところを、てつだっていただきありがとうございます。)
    急いでいるのに手伝ってくれてありがとうございます。
  2. お忙しいところをすみません、質問があります。
    (おいそがしいところをすみません、しつもんがあります。)
    忙しいのに申し訳ないですが、質問があります。
  3. 出発するところを見送りに来てくれてありがとう。
    (しゅっぱつするところをみおくりにきてくれてありがとう。)
    出発するタイミングで見送ってくれてありがとう。
  4. 話しているところを邪魔して申し訳ありません。
    (はなしているところをじゃましてもうしわけありません。)
    話しているのに邪魔してすみません。

会話例

A:お忙しいところをすみません。
(おいそがしいところをすみません。)
忙しい中、申し訳ありません。
B:いえ、どうしましたか?
(いえ、どうしましたか?)
いいえ、何でしょうか?
A:書類のことで少し相談したいです。
(しょるいのことで すこしそうだんしたいです。)
書類について少し相談したいのですが。
B:わかりました。じゃあ、一緒に見ましょう。
(わかりました。じゃあ、いっしょにみましょう。)
わかりました。では、一緒に確認しましょう。

使う場面

  • 職場で上司や顧客に謝罪や感謝をするとき、相手の忙しい状況を気づかう表現として。
  • ビジネスメールや電話で、丁寧に話を始める時の定型表現。
  • 日常会話で相手が何かをしている途中に事情を話すときに使う。
  • 謝罪やお礼の言葉を和らげて相手に配慮を示す際に便利。
上部へスクロール