
JLPT N1レベルの語彙「かえりみ」は、「過去や状況を振り返る」「考え直す」という意味を持ちます。ベトナム人やインドネシア人の実習生が、似た意味の語と混同しやすい単語であり、特に「かんがみ」や「ふまえ」との違いがポイントです。この記事ではよくある間違い例とともに、効果的な指導方法を詳しく解説していきます。
問題
きけんを _ ず、かれは とびこんだ。
問題:「きけんを_ず、かれはとびこんだ。」の空欄に入る最適な語は何かという問題です。学習者は「かえりみ」の意味と使い方を正しく理解できているかが問われます。
- かんがみ
- ふまえ
- かえりみ
- もって
正解
答えは「かえりみ(顧み)」です。読み方は「かえりみ」で、「振り返る、振り返って考える、配慮する」という意味があります。この文では「かえりみず(顧みず)」と用いられ、「~せずに」という意味の否定形がつくことで「危険を振り返らずに、考えずに」というニュアンスになります。
なぜこの答え?
「かえりみ(顧み)」は過去や事態を振り返ったり、注意や配慮をする際に使います。実習生は「かんがみ」や「ふまえ」と紛らわしく感じることがありますが、「かんがみ」は「考慮する」というニュアンスで、書き言葉に多く、「ふまえ」は「~を基に」という意味で少し客観的です。一方「かえりみ」は主観的に振り返る行為で、否定の形「かえりみず」で「考慮しない、無視する」となり、今回の問題文には最適です。
他の選択肢が違う理由
- かんがみ(顧み)-読み「かんがみ」、意味は「考慮する、配慮する」。例文:過去の失敗をかんがみて次に生かす。
(過去の失敗をかんがみて、次にいかす。)
失敗を考慮して今後に役立てる。 - ふまえ(踏まえ)-読み「ふまえ」、意味は「基づく、踏まえて考える」。例文:意見をふまえて計画を立てる。
(いけんをふまえてけいかくをたてる。)
意見に基づき計画する。 - もって(以って)-読み「もって」、意味は「~によって、~を持って」。例文:車もって通勤する。
(くるまもってつうきんする。)
車で通勤する。
例文
- 彼は過去をかえりみずに前進した。
(かれはかこをかえりみずにぜんしんした。)
彼は過去を振り返らずに前へ進んだ。 - 危険をかえりみずに作業を続けてはならない。
(きけんをかえりみずにさぎょうをつづけてはならない。)
危険を無視して作業を続けてはいけない。 - 失敗をかえりみることで成長できる。
(しっぱいをかえりみることでせいちょうできる。)
失敗を振り返ることで成長できます。 - 上司は部下の意見をかえりみずに決定した。
(じょうしはぶかのいけんをかえりみずにけっていした。)
上司は部下の意見を考慮せずに決めた。
会話例
A:この文の「かえりみず」って何?
(A:このぶんの「かえりみず」ってなに?)
A: Câu này từ “かえりみず” nghĩa là gì?
B:「かえりみず」は「振り返らずに考えない」という意味だよ。
(B:「かえりみず」は「ふりかえらずにかんがえない」といういみだよ。)
B: “かえりみず” có nghĩa là không nhìn lại, không suy nghĩ.
A:危険をかえりみずに行動するのは危ないね。
(A:きけんをかえりみずにこうどうするのはあぶないね。)
A: Hành động mà không xem xét nguy hiểm thì nguy hiểm nhỉ.
B:そう。だから、かえりみることが大切なんだよ。
(B:そう。だから、かえりみることがたいせつなんだよ。)
B: Đúng vậy. Vì thế, việc suy xét lại rất quan trọng.
使う場面
- 仕事の振り返りミーティングで「かえりみる」という表現を使い、過去の行動を評価・分析する。
- 安全教育で「危険をかえりみず行動しないように」と注意喚起に用いる。
- 報告書やプレゼンで、過去の結果や状況を再検討する場面で使う。
- 実習生が自身のミスや成功を自己反省するときに重要なキーワードとなる。