
「いろ といい かたち といい、すばらしいさくひんだ」などの表現は、日本語学習者がよくつまずく文法の一つです。特にベトナム人やインドネシア人の学習者は、似たような接続詞や並列表現と混同しやすいため、その違いや使い方をクリアに理解することが重要です。本稿では、この「といい」の用法を詳しく解説します。
問題
いろ _ かたち _、すばらしい さくひんだ。
例文「いろ _ かたち _、すばらしいさくひんだ。」に入る正しい語はどれか。学習者が意味や文法的に正しく理解するために問う問題。
- だの
- やら
- といい
- なり
正解
正解は「といい」です。この「といい」は「~といい、~といい」の形で「~も良いし、~も良い」という評価を表します。例:いろ といい かたち といい。
なぜこの答え?
「といい」は二つ以上の要素を並べて、それぞれが良いことを強調する表現で、「~といい、~といい」は「どちらも良い」という意味を持ちます。漢字は「良い」で、「いい」という形容詞の連用形として機能します。学習者は「だの」「やら」「なり」など類似の並列表現と混同しがちですが、それらにはニュアンスや使い方の違いがあります。例えば「だの」は不満や羅列に多く使われ、「やら」はあいまいさが強い並列、「なり」は選択肢や並列的選択の意味を持つためです。仕事の報告、商品の説明、感想などで自然な言い回しとして重要です。
他の選択肢が違う理由
- だの:(だの)不満・不快感のある事柄の列挙に使われる。例文:仕事だの疲れだので忙しい。(しごとだのつかれだのでいそがしい) 仕事や疲れで忙しい。<仕事や疲れを並べて不満を含む>
- やら:(やら)あいまいな並列や直接的に言い表しにくいものに使う。例文:遅刻やら忘れ物やらで怒られた。(ちこくやらわすれものやらでおこられた) 遅刻や忘れ物などで怒られた。
- なり:(なり)選択や指示を示すことが多い。例文:行くなり帰るなり好きにして。(いくなりかえるなりすきにして) 行くか帰るか好きにしなさい。
例文
- このケーキは味といい、見た目といい完璧です。
(このけーきはあじといい、みためといいかんぺきです。)
このケーキは味も見た目も完璧です。 - この服は色といい、デザインといい素敵ですね。
(このふくはいろといい、でざいんといいすてきですね。)
この服は色もデザインも素敵です。 - 彼の仕事は丁寧さといい、早さといい申し分ない。
(かれのしごとはていねいさといい、はやさといいもうしぶんない。)
彼の仕事は丁寧さも早さも申し分ありません。 - このレストランは味といい、サービスといい評判がいい。
(このれすとらんはあじといい、さーびすといいひょうばんがいい。)
このレストランは味もサービスも評判が良いです。
会話例
A: この靴、色 _ 形 _ いいですね。
(このくつ、いろ_かたち_いいですね。)
A: この靴は色も形もいいですね。B: うん、といい といい、履きやすいよ。
(うん、といい といい、はきやすいよ。)
B: うん、色と形といい、履きやすいよ。A: 今度、同じの買おうかな。
(こんど、おなじのかおうかな。)
A: 今度、同じのを買おうかな。B: おすすめだよ。
(おすすめだよ。)
B: おすすめだよ。
使う場面
- 商品説明やレビューで複数の良い点を強調する時。
- 仕事の報告書や意見で複数のポイントが優れていることを表現する。
- 会話の中で物の特徴や感想を話すとき。
- 展示会や販売の場面で商品の長所を伝える時。