いくら言っても、彼は聞こうとしない:動詞の意向形「〜う」の使い方 JLPT N3

いくら言っても、彼は聞こうとしない:動詞の意向形「〜う」の使い方 JLPT N3

技能実習生の方が迷いやすい文法の一つが動詞の意向形「〜う」の使い方です。特に「聞こうとしない」のように、意志の否定を表す文は日本人でも注意して使うことが多いです。この記事では、正しい形と使い方、よくある間違いをわかりやすく解説します。

問題

いくら いっても、かれは きこ _ と しない。

問題:「いくら言っても、彼は聞こうとしない。」の空欄に入る正しい語尾はどれか。
いくらいっても、かれはきこ_としない。
この表現がなぜ重要かというと、学習者は意向形の作り方や使い方で混乱しやすいためです。

  1. える
  2. られ
  3. よう

正解

正解は「3. う」です。
「聞こう」(きこう)は動詞「聞く」の意向形です。意向形は相手に誘いや自分の意志・意向を伝える形で、「〜う」や「〜よう」の形になります。

なぜこの答え?

動詞「聞く」(きく)の意向形は「聞こう」です。五段動詞である「聞く」は語尾の「く」を「こう」に変えます。意向形は話者の意志や誘いを表す形ですが、「聞こうとしない」のように否定と組み合わせることで「(聞く)意志がない」を表現します。

日本語学習者は特に、「聞こえる」(聴こえる)や「聞かれる」(受身・可能)と混同したり、「よう」と「う」を間違えたりすることが多いです。また、「聞こうとする」(しようとする)という表現は「~しようとする」(~しようとした)という意志的な行動を言うのに頻繁に使われ、職場でもよく耳にします。

他の選択肢が違う理由

  • 「える」:可能形や一部動詞の連用形で使われるが、意向形にはならない。例:彼は漢字が読める。
    (かれは かんじが よめる)彼は漢字を読むことができる。
  • 「られ」:受身形や可能形の語尾の一部で、意向形ではない。例:彼は友達に笑われた。
    (かれは ともだちに わらわれた)彼は友達に笑われた。
  • 「よう」:意向形の語尾「〜よう」は形は似ているが、「聞こう」のように五段動詞の意向形は「〜う/〜よう」混在せず、特にく・ぐ動詞の意向形「こう」「ごう」を覚える必要がある。例:薬を飲むように言われた。
    (くすりを のむ ように いわれた)薬を飲むように指示された。

例文

  1. 明日は早く起こうと思っています。
    (あしたは はやく おこう と おもっています)
    明日は早く起きるつもりです。
  2. 仕事が終わったら、一緒に飲もう。
    (しごとがおわったら、いっしょに のもう)
    仕事が終わったら、一緒に飲みに行きましょう。
  3. 上司は私に新しい仕事を頼もうとしている。
    (じょうしは わたしに あたらしい しごとを たのもう と している)
    上司が私に新しい仕事を頼むつもりです。
  4. 何回言っても、彼は聞こうとしない。
    (なんかいいっても、かれは きこう と しない)
    何度言っても、彼は耳を傾ける意志がありません。

会話例

A: 最近、田中さんはうるさいことを言ってくるね。 — 最近、田中さんはうるさいことを言ってきますね。
B: そうだね。いくら注意しても、聞こうとしないから困るよ。 — そうですね。いくら注意しても、聞こうとしないので困ります。
A: 仕事に集中してほしいよね。 — 仕事に集中してほしいですね。
B: そうだね。これからもっとがんばって話してみよう。 — はい。これからもっと努力して話してみます。

使う場面

  • 動詞の意向形は、自分の意志や計画を表現するために職場の会話によく登場する。
  • 「〜うとする」「〜うとしない」の形で、意志の有無や行動の様子を説明するときに使う。
  • 勉強熱心な実習生は、この表現を理解すると、報告・連絡・相談(ホウレンソウ)がうまくなり、指示の受け取りもスムーズ。
  • 会議や上司との話し合いで、自分の意見や提案を述べる際に意向形を使うことが多い。
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