
外国人技能実習生や特定技能の方が日本語学習で苦戦しやすい表現の一つに「にくい」があります。辞書的には『難しい』の意味ですが、文法的には動詞の連用形に付く形容詞的接尾語として機能します。今回は「この薬は飲みにくい」という例文を中心に、使い方や誤用例を解説します。
問題
この くすりは のみ _ です。
「この くすりは のみ _ です。」という文の空所に入る適切な語を選ぶ問題です。「にくい」は動詞の連用形に付いて「~しにくい」、つまり「するのが難しい」という意味を表します。職場や日常生活でよく使うので、意味と構造を理解して覚えてほしい表現です。
- すぎる
- やすい
- にくい
- そう
正解
正解は「にくい」です。読みは「にくい」、意味は「~しにくい(するのが難しい)」。漢字では難しいですが、「にくい」は漢字で書くことは少なく、動詞連用形に付ける接尾語として多用されます。「飲みにくい」「分かりにくい」などの形で使います。
なぜこの答え?
「にくい」は動詞の連用形+接尾語で『何かをすることが難しい』『やりにくい』という意味です。例えば「飲む」→「飲みにくい」で「飲むのが難しい」「飲みにくい味」という意味になります。日本語特有の表現であり、動詞の意味に形容詞的なニュアンスを加えます。実習生は「にくい」と「やすい」との対比や、「すぎる」など他の助動詞と混同しやすい傾向があります。意味や使い方を明確に区別して練習することが重要です。
他の選択肢が違う理由
- すぎる(すぎる):過剰や超過を意味し、「使いすぎる」などで使います。例文:時間が長すぎると疲れます。(じかんがながすぎるとつかれます)時間が長すぎると疲れます。
- やすい(やすい):「~しやすい」で『簡単にできる』意味。例文:この機械は使いやすいです。(このきかいはつかいやすいです)この機械は使いやすいです。
- そう:推量や様態を表す表現。例文:今日は雨が降りそうです。(きょうはあめがふりそうです)今日は雨が降りそうです。
例文
- このパソコンは使いにくいです。 (このぱそこんはつかいにくいです) このパソコンは使いにくいです。
- この靴は歩きにくい。 (このくつはあるきにくい) この靴は歩きにくい。
- この料理は食べにくいですが、美味しいです。 (このりょうりはたべにくいですが、おいしいです) この料理は食べにくいですが、美味しいです。
- 日本語は時々勉強しにくいです。 (にほんごはときどきべんきょうしにくいです) 日本語は時々勉強しにくいです。
会話例
A: このくすりは飲みにくいですか? — このくすりはのみにくいですか? Do you think this medicine is hard to drink? B: はい、ちょっと苦くて飲みにくいです。 — はい、ちょっとにがくてのみにくいです。 Yes, it is a little bitter and hard to drink. A: どうしたら飲みやすくなりますか? — どうしたらのみやすくなりますか? How can I make it easier to take? B: 水と一緒に飲むと飲みやすくなりますよ。 — みずといっしょにのむとのみやすくなりますよ。 If you take it with water, it will be easier.
使う場面
- 職場で機械や道具の使い勝手を説明するとき(使いにくい、動かしにくいなど)。
- 薬や食べ物の味や飲みやすさ、食べやすさを話す場面。
- 人とのコミュニケーションで、「話しにくい」「頼みにくい」など心情や心理的な難しさを表現。
- 標識や説明書で操作の難しさや注意点を示すとき。